先生がいてくれるなら①【完】



──ちょっと待って、何これ、なんか心臓に負担かかる……。


まずい、すっごいドキドキしてきた!




「はい、次これね。あ~ん」



いやいやいや、ちょっと待って、ちょっと待って!


ムリ、むり、無理!



「──あれ? 立花、どうした? 顔赤いぞ、熱中症か?」


いや、そのくだり、さっきもやったから……。



「……っ、あの、先生、自分で食べて下さい……」


私は下を向いて、お弁当箱とお箸を差し出した。