──ちょっと待って、何これ、なんか心臓に負担かかる……。 まずい、すっごいドキドキしてきた! 「はい、次これね。あ~ん」 いやいやいや、ちょっと待って、ちょっと待って! ムリ、むり、無理! 「──あれ? 立花、どうした? 顔赤いぞ、熱中症か?」 いや、そのくだり、さっきもやったから……。 「……っ、あの、先生、自分で食べて下さい……」 私は下を向いて、お弁当箱とお箸を差し出した。