指定の場所に行くと、女の子数人が私を待っていた。


一人で来てよ……私も一人じゃないけどさぁ、これはそっちの不手際だし──と心の中で独りごちる。


まぁ、呼び出されて相手が一人だった試しなんて実は一度も無いけど。


「遅いですよ!?」


知らないよー。そっちが忙しい時期に呼び出すからじゃんー。


「……何か用?」


上履きの色からすると、一年生みたいだね。


あぁだからか、テスト前に堂々とこんなくだらない事が出来るのは。


成績に響いて来年のクラスが悲惨でも、先輩は知らないよ?


そんな心の声は当然相手には聞こえないので、私が気の無さそうな顔をしているのが気に入らないらしく、相手の表情がイライラした表情に変わるのが見て取れた。