放課後、指定された時間と場所に向かいながら、私は隣を歩く美夜ちゃんに目を向けた。


美夜ちゃんは怒りの表情で口をムッと曲げている。


「美夜ちゃん、怒らないで」


怒り心頭の私が言うのもなんだけど。


「だってさぁ、そもそもこんな時期に呼び出すとかさぁ」


うん、言いたい事は分かる、分かるよ美夜ちゃん。


私もさっきまで同じ事考えてたよ。


「まずは何年何組か聞いても良いかな」


美夜ちゃん……ダメだよ、そう言うの──私がやりたいから。