「決まった?」
私の表情を見て、先生は優しく微笑む。
そんなに分かりやすいかな、私の顔。
……まぁいっか。
「買ってきますね」
先生にそう声をかけると、先生が私の手からカップをひょいと取り上げた。
「あっ、ちょっと、先生!」
「俺も欲しい物あるから、ついで」
先生はそう言ってレジで会計を始めた。
私は何が何でも自分で払おうと先生の支払いを止めようとするが、先生に頭をポンポンと叩かれたり髪をグシャグシャと撫で回されたりしている間にお会計は完了してしまい、再び腕を掴まれて店の外に連れ出されてしまった。



