「結愛、楽な体勢にしていて、病院連れて行くから 」


「い、嫌 …」


辛そうにしている結愛を助手席に座らして、車の椅子を少しだけ後ろに倒しながら声をかける。

横にいる結愛は苦しそうで、ひどい目に合わせているんだと実感してしまう



でも、そんな状態でも病院は拒否する結愛…

なるべくなら嫌がることしたくないけど、早く痛みをとってあげないと。


血を取ってから、痛み止めとの注射と、脱水起こさないように点滴かな…


注射が嫌いな結愛にとっては、楽にするための処置も辛いと思うから心が痛い。


「結愛、苦しいことしかできなくて、本当にごめん 」


「蓮は、謝らないで………私が…弱いから…悪いの 。みんなに迷惑ばっかかけて… 」


「結愛は悪くないよ。俺が最近注意していなかったから全部俺のせい。でも、痛いと結愛が辛いから、病院は行くよ 」


「グスン…違うっの蓮のせいじゃない
蓮はいつも私のこと考えてくれているもん………」


痛さでギュッと目を閉じて、涙までこぼれているのに、なんとか言葉を繋げてくれる結愛。


たまらなくなり赤信号で止まると、
涙を拭い、顔を撫でる。


こんな可愛い結愛に辛い思いばかりさせているんだな…