移植後1年くらいは、俺も結愛の行動に常に注意していたけど、最近は目を離し過ぎたところもある



ごめんな、結愛、俺の不注意で

苦しい思いたくさんさせて…


申し訳ない気持ちで涙が出そうになるのをおさえながら、結愛が寝ている部屋に向かう。


部屋に入ると、真っ青な顔でお腹をおさえている結愛の姿があった。

結愛の隣にはもう一人の友だちの香帆ちゃんがいて、額から出る汗を拭いてくれていた。


「結愛、大丈夫、すごい痛い? 」


「蓮、ごめんね………せっかくの休みなのに… 私は………大丈夫…うっ 」


喋るのもつらそうなのに…また、俺のことばかり考えて…

結愛のお腹を擦りながら、もう片方の手で顔を触ってみると少し熱くて、微熱まであった。


「結愛、抱っこするね 」


「…うん 。 ううっ 痛っ グスン…ワーン 」


体勢を少し変えようとしただけなのに、
結愛が泣きだしてしまった。

相当辛い証拠だ。

あまり動かさないように気をつけながら
そっと抱き上げる。


「2人とも、結愛のことありがとな 」


心配そうに、結愛のことを見つめていた友だちに、お礼を言ってから部屋を出て車に連れていく。