だけど。そんな方法は当然通用しなくて
洗面所の電気がパチっとついた…

急に周りが明るくなり、仁王立ちの蓮の姿が見える。


「結愛、バレないと思っていた? 」


「いや、思ってない………」


少し怒ったような表情の蓮から目をそらす。


「本当子どもみたいなんだから、
抱っこして連れて行かないとだね 」


「歩けるから、下ろして 」


「結愛1人で歩かせたらいつ逃げるかわからないし 」


「逃げないもん グスン…」


「お子さまの結愛からは目離せないから
いい子だから泣かないで 」


蓮が本気で怒ってなくてホッとしたものの、
抱っこされて、そのまま蓮に車に乗せられた。


しかも、病院に着いてからも車から診察室に行く間、蓮に抱っこで連れていかれてしまう。