マンションのエントランスから出ると、
周りには緑色の木々があった。

太陽も出ててもう5月だから、寒くなんてないはず…
なのにブルブルと寒気がしてきた。


熱が高いことがわかる。

けど、腕時計を見ると8時45分

9時から講義が始まるから、ギリギリだ。

地面を思いっきり蹴って、走り大学まで向かう。


「はぁはぁ……… 」


呼吸も苦しくなってきて、吐く息も熱い。
やっとの思いで、大学に着いた





「結愛、おはよう 」

中に入りそのまま講義がある部屋まで行こうとしたら後ろから、明るい声がした。

振り返ってみると、
高校生のときからの友だちの香帆と美月だった。
2人は同じ大学の看護学部。

受ける講義は違うけど、キャンパスは同じだから、入学してからもよく会う。