「もう、時間ないから行く 」


ソファーから立ち上がり、カバンを持って逃げるように玄関にまで走る。


「結愛 ! 待てよ。走るな。
自分の体のことくらい考えろ 」


怒鳴り声が聞こえてきて、
完全にケンカみたいになってしまった。


いっしょに住んでから、
ケンカなんてしたことなかったから、
相当怒っていることも

この体で無理はしちゃいけないことも頭では理解しているけど、学校のことを現実的に考えるとゆっくり寝ている暇もない。


心配してくれているのに、すごく申し訳ないけど、

休めないの、ごめんね。


蓮が玄関まで追いかけてきたから
ドアを開けて、家を出た。