「これの、反応式10秒以内に書いて 」


「待って、考えるから…」


罰ゲームなんて怖いから、
集中して、蓮が指している化学反応を見る。

さっきまでなら確実パニックになるような内容だった
のに、頭の中で整理できて、すぐにできた。


「これ難しいのに
ちゃんと、できているじゃん 」


髪の毛をクシャクシャと撫でられた。
それが嬉しくて、蓮の顔を見てみる。

すると………、急に柔らかいものが唇に触れる。



「んっ………ちょっと… 」


「完璧に理解できたみたいだし、
暗記することもできたから、ごほうびのキス」


熱はとっくに下がっているのに…
体がジワッと熱くなってくる。

体温が急上昇する感覚だけど…
気分の悪さは全くなく、蓮の腕の中が居心地よく感じる。