「そっか、何も悪いことしてないんだから
謝らなくても大丈夫だよ。
ゆっくり説明していくからよく聞いてね 」
バカすぎるからさすがに、
笑われるかななんて思っていたけど
真剣な顔で一つ一つ、丁寧に書いて説明してくれた。
スラスラとキレイな字が並べられて、
今までわからなかったところまですんなりと頭に入っていった。
「ありがとう。ということは、これは覚えなくて良かったの? 」
「そうだよ…これ全部覚えていたら、俺も頭が死ぬ
化学変化には法則というものがあるから、そこだけ分かれば大丈夫 」
「そうなんだ…蓮すごい! 」
絶望的な暗記量だと思っていたものも、蓮の説明で考えればできるということがわかって
かなり精神的にも楽になった。
「まあ、これからは理屈考えないと大変なことになるからね 」
「たしかに………」
蓮の顔を見ると、目が合ってニコッと微笑んで、
頭を撫でてくれた。
「それで、さっきのわかった?大丈夫? 」
「うんっ、蓮のおかげでバッチリ 」