すると、沙織が私の腕を引いて、その場に座らせた。
「ねぇ、なんか隠してることあるでしょ」
「え?」
唐突な質問に言葉を失った。
隠し事について怒っていたのか!
でもそんな、隠してることなんて言ったら、沢山ある…。
「正直に言って」
沙織のまっすぐな目をみたら逆らえなくなっちゃって、私は今までの罪を全部洗いざらい話した。
「ごめんなさい沙織!実は沙織が大切にしてた筆箱を壊したのも、沙織の制服にお茶こぼしたのも、私なの!あと、借りてたマンガなくしちゃったし、沙織が好きだった人に告白されたこともあったし、でもちゃんと断ったし、沙織!許して!」
「……」
私は頭を下げ続けた。
「違う」
「え?」
「あんた、あの転校生みてから今日一日変。なに、あいつになんかされたの?」
あっ、そっか。


