季節はずれのサンタさん



「君は死ぬのが怖くないのかい?」

男の子は目線を床に落としました。

「怖いよ…とっても怖いよ」

「だったら、その気持ちは隠さなくてもいいんだよ」

男の子は椅子から降りて

おじいさんのお腹の辺りに顔を埋めました。

「やだよ…死にたくない…ママとずっといっしょにいたいよ~」

男の子はおじいさんの服を湿らせて静かに泣きました。

おじいさんは黙って頭を撫で続けます。

紳士もその様子を見守りました。

男の子が泣きやむと、おじいさんはそっと声を掛けます。

「大丈夫かい?」

「うん…」