キミの視線をひとりじめ。





───ちゅっ、




と軽いリップ音が鳴った。



その音は小さなものだったけど私の耳には鮮明に聴こえてきて、なにが起きたのか分からなくなる。



目の前には彼の顔。



私の顔は、彼の手によって固定されていて。




「っ……!?」



「キス、したかったんでしょ?」




ハッと意識が戻ってきた頃には意地悪な顔をした彼が満足げにニヤリと笑っていた。




先ほどよりもブワッと顔が火照っていく。
キスをされたんだと分かると、唇も熱を持ったみたいだ。



あまりにも一瞬で、キスをされたかすら分からなかったけど。



唇に篭った熱が、語っている。