「…あ」
「なになに?あったの?飲み会」
「…うん。日曜日に、バイト先の飲み会があるって」
「ふぅーん。なるほどねぇ〜」
何がなるほど、なんだろう。
うんうんと頷いているメグはひとりで納得しているようで、何も分からない私はもやもやが募っていく一方だった。
進まなくなった箸をついに片づけた私は無意味にメグを見つめる事しか出来なくて。
ふと顔を上げたメグは閃いたと言わんばかりにピシリと人差し指を立てた。
「原因はその飲み会にあるとみた」
「…そうなの?」
「だってそれから様子が変なんでしょ?」
…言われてみれば、そうかもしれない。
飲み会から帰ってきた空大は少し様子がおかしかったような気がする。どうおかしかったの?と聞かれたら答え難いけれど、なんかこう…いつもと違うというか。
「そのバイト先に面倒な女とかいないの?」
「…面倒って?具体的にどんな感じ?」
「んー例えば彼女持ちの男しか好きになれなくて、人のもの取るのが快感〜みたいな?」
「え!そんな人いるの?」
ギョッと目を見開く私にメグは「なぁに言ってんの!」と喝を入れる。


