あの夏、君と。〜もう一度笑って〜





そして、数日後、お母様にバレて、私は1週間の外出禁止を食らった。


海の底は、朝も昼も夜も分からない。






1週間後。


『お母様、会いたい人がいるの。お願い……。』


お母様に懇願した。


お母様は悲しげな顔で『行ってらっしゃい』。

それだけ言った。






私は意気揚々と陸を目指した。


髪がすごく伸びていた。


体も成長して。



この1週間で、変化も覚えた。



足を人間の足にすることができるようになった。




陸にあがり、変化で人間の足で、初めて砂浜を歩いた。



『……わ!!!歩くの難しい……!』


左右の足を前に交互に出して歩く。




しばらく練習していた。



『……人魚……さん……??』



目を向けるとそこには、16歳くらいの男の子。



ん……?誰だ……??


キョトンとしていると、


『11年前助けてもらった、祥太郎!!』



祥……太郎……?



11年前……??


『……祥ちゃん……??』


1週間のはずが……。


祥ちゃんは私に着ていたパーカーをかけた。




『……人魚さん……。せめて服……。』



『?』


『人間の世界で、人魚の今の姿は……ぜ、全裸って言うんだよ……。服、着ないと……ダメなの……!』


顔を背き、真っ赤な顔を隠す祥ちゃん。



『……そっ……か……??』


人間の世界では、服というものを着るんだ!



祥ちゃんの大きなパーカーは、私の体をすっぽりと隠す。



砂浜に腰掛け、あの日のことを話す。


そしてわかったことは


あの日から人間の世界では11年の月日が経っていること。


海の世界とじゃ時間の流れの感覚が違うこと。


今も美奈子と祥ちゃんは一緒にいて、今日は美奈子は用事でいないこと。



そして、祥ちゃんは心臓病を今も抱えていること。