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図書館に行くと、いつもの席にベルデ様がいた。
久しぶりに彼を見た気がする。
無造作に髪を束ねた姿に少しの疲労感が伺えた。
相変わらず、資料を山積みにして忙しそうにしている。
邪魔にならないように、小さく挨拶して本を探しに行く。
研究施設に行く予定と言っていたが、そのためにここ数日間いなかったのかと思い、
キーマ様と同じ日程で行動していたのかなと気づく。
二人とも大学の研究関連という共通点から忙しいのも頷ける。
先日、ようやくキーマ様とゆっくり対面できた。
政略結婚だから冷たい態度でも仕方ないと、言い聞かせるようにしていたのが、
ゆっくり時間が取れなくて申し訳ないと改めて謝罪を受け、真摯に対応してくれていた。
意外だったのは、無口で軽口など叩かない人かと思っていたが、安心させるためか、
好意を示す言葉をはっきり口にしてくれたことだ。
ただの社交辞令としての言葉なのかもと思うこともできるが、
王太子殿下やヨウネ妃の態度を思い出してそこまで疑うのは止めにした。
自分の想いは、素直に嬉しい、だ。
信じてみたいと思った。
心が定まると、揺れていた思いも収まった。
「ベルデ様、前に言っていた研究施設に行かれてたんですか?」
席に戻ると水分を取って小休止している彼に話しかける。
「あぁ、植物の改良結果と、研究内容の見直しについて、意見交換などを…」
「そうなんですね、お疲れ様でした」
変な意識をしなくなったからか、自分でも不思議なほど普通に話ができている。
「なんか良いことでもありましたか?」
「そうですね・・・少し」
図書館に行くと、いつもの席にベルデ様がいた。
久しぶりに彼を見た気がする。
無造作に髪を束ねた姿に少しの疲労感が伺えた。
相変わらず、資料を山積みにして忙しそうにしている。
邪魔にならないように、小さく挨拶して本を探しに行く。
研究施設に行く予定と言っていたが、そのためにここ数日間いなかったのかと思い、
キーマ様と同じ日程で行動していたのかなと気づく。
二人とも大学の研究関連という共通点から忙しいのも頷ける。
先日、ようやくキーマ様とゆっくり対面できた。
政略結婚だから冷たい態度でも仕方ないと、言い聞かせるようにしていたのが、
ゆっくり時間が取れなくて申し訳ないと改めて謝罪を受け、真摯に対応してくれていた。
意外だったのは、無口で軽口など叩かない人かと思っていたが、安心させるためか、
好意を示す言葉をはっきり口にしてくれたことだ。
ただの社交辞令としての言葉なのかもと思うこともできるが、
王太子殿下やヨウネ妃の態度を思い出してそこまで疑うのは止めにした。
自分の想いは、素直に嬉しい、だ。
信じてみたいと思った。
心が定まると、揺れていた思いも収まった。
「ベルデ様、前に言っていた研究施設に行かれてたんですか?」
席に戻ると水分を取って小休止している彼に話しかける。
「あぁ、植物の改良結果と、研究内容の見直しについて、意見交換などを…」
「そうなんですね、お疲れ様でした」
変な意識をしなくなったからか、自分でも不思議なほど普通に話ができている。
「なんか良いことでもありましたか?」
「そうですね・・・少し」



