日が暮れて、すっかり暗くなってしまった窓の外を見ていると陸斗が「帰るか」と立ち上がった
「凛はどうする?」
振り返って凛に聞く
「私は、まだいるよ。明日は休みだし。帰りはタクシーで帰るから大丈夫」
テツに寄り添っている凛に手を振り病室を出た
「彩夢」
お風呂から上がると陸斗がソファに座ったまま手招きしている
「どうしたの?ーーわっ」
側まで行くと、グイっと腕を引っ張られて陸斗の上に覆い被さった
至近距離に陸斗の綺麗な顔
これじゃまるで私が陸斗を襲ってるみたいだ
火照った体に追い打ちをかけるようにカァと顔が熱くなって慌てて体を起こそうとすると頭と腰に陸斗の手が回り動けなくなった
「り、陸斗…?」
アーモンド色の瞳でジッと見つめられると吸い込まれそうな感覚になる
「ねぇ…どうし……んんっ」
陸斗によって唇を塞がれ私の言葉は途中で途切れてしまった
啄む様なキスは段々と深いものになっていき、私の舌を絡めとる
「ん…んん……」
思わず漏れる嬌声
名残り惜しそうに離れた唇は銀の糸を紡いでいる
「彩夢…一緒、寝るか」
そう言うと同時に ふわりと抱き上げられ陸斗の部屋へ運ばれる
陸斗はベッドに下ろした私の体をただ包み込むように抱きしめた
ーーーートクン、トクンーーーー
心地いいリズムに私の意識は深く落ちていった



