「「彩夢!!」」
同時に入ってきた二人を余裕な表情で迎える安嶋と沢村
「そう慌てるなよ…。『支配者』の玖賀陸斗、新條輝真」
沢村は私達と陸斗達の間に入る。
「うっ」
首に回った腕に力を入れられ息苦しくなる
「まずは挨拶からしようぜ。初めまして、蛇鬼の総長、安嶋だ。そして そいつは副総長の沢村。以後お見知りおきを」
「そんな事は どうでもいい。すぐに潰してやるからなぁ。その前に、そいつを返して貰おうか」
安嶋を見据えたまま歩み寄る陸斗
それを阻む様に沢村が立ちはだかる
「お前ら、よくここまで来れたなぁ…下には蛇鬼のメンバーが居たはずだが?」
「あぁ…全員仲良く寝ているぜ」
沢村の前に出た輝真は不敵な笑みで言うと、それまで余裕な表情だった二人の顔が強張った
「……たった二人であれだけの人数をやったのか?」
「だったら何か問題でもあんのかよ」
それを聞いて息を呑む二人
レベルの差があり過ぎるのか…安嶋の腕に力が入り、ゴクリと喉を鳴らす
陸斗は、そんな安嶋から目を離さず「彩夢、そのまま動くなよ」と言う
緊迫した空気の中、先に動いたのは陸斗だった