暗闇の先に…






「ん……」


冷たい感覚で目が覚める



頭がぼんやりする……私、どうしたんだっけ…?



身体を起こし周りを見る


薄暗い部屋に僅かに漏れている光、その光へとフラフラと近づく



ーーーーガチャ、ガチャ



ドアには鍵がかかっている


キョロキョロと辺りを見回しているとドアが開いた



「よぅ、お目覚めか?」


パチっと点けられた部屋の電気
眩しい光に一瞬 目が眩む


「アンタは…」


そう…確か、車の助手席に居た男


「お前の携帯で、玖賀に連絡を入れさせてもらったぜぇ。新條と二人だけで来いってなぁ、フクロにしてやるよ」


「どうして…ッ」


ここに どの位の人が集まっているのか分からないけど、きっと邪鬼の倉庫だとしたら それなりの人数がいるはず…そんな中 二人だけ呼び出すなんて……



「そりゃぁ、お前…『支配者』の総長と副総長を倒したとなると関東No.1に一気に のし上がれるじゃねぇか」




すると数人の男達が部屋に入って来た


「この女が、玖賀の女か?」


「あぁ…間違いねぇよ。いつも一緒にいるしな」



ニヤリと笑いながら 体が大きく筋肉質の金髪男が近づいて来た



「へぇ〜…あんた、美人だな。玖賀じゃなくって俺の女にならねぇか?」


顎を掴まれ、無理やり上に向かされる


「触らないで!」


咄嗟に、その手を払い除けた