ーーーガッ
……カシャン
「……うっ」
腕の拘束が緩まり 恐る恐る目を開けると、右腕を捻り上げられた美波さんの姿と険しい顔をした陸斗
「そいつに何しようとしてた?」
低く唸る陸斗に女達はガタガタ震え始めた
そんな中、美波さんだけは違った
「こ、これは!あなたの為にした事なんです」
「俺の為……?」
鋭く冷たい眼差しは美波さんに向けられている
苦痛で顔を歪ませる美波さんは陸斗に必死に語りかける
「そうよ、この女が陸斗さんの周りをウロついてたから私は陸斗さんの身の安全の為に……」
「……で?コイツが俺に何かしたか?」
「そ、それは………」
美波さんの腕を掴んだまま女達の方へ美波さんを力強く突き飛ばした
「ウロついてるのはお前らだろ!コイツに手を出すな、手ぇ出したら…分かるよなぁ?」
顔を真っ赤にし今にも泣き出しそうな美波さん
そんな彼女を周りの女達は庇う様に連れて行った



