微かに香る薬品の匂い


薄っすらと目を開けると真っ白な天井


「…………」


えっと……ここ何処だっけ?


「ーーーー痛ッ!」


辺りを見回わそうとしたら お腹に激痛が走る



ーー!?何で、こんなに痛いの?


ゆっくりと身体を起こした
何があったのか思い出せずにいると部屋に誰かが入って来た


「目ぇ覚めたか…」


「あ…陸斗………」


ベットの横にあるパイプ椅子に座ると険しい顔をしたまま私の頬に触れる


「彩夢…、アイツは親父だったのか?」


「………え?あい、つ……?」


一瞬、陸斗が何を言っているのか理解出来なかったけど 走馬灯の様に記憶が蘇る


「………あ…っっ」


そうだ…私、義父に暴力奮われて……それから… 

陸斗に知られたんだ…誰にも知られたくなかったのに……



真っ青になって陸斗から目を逸らす


じわりと涙が滲んでくる
唇を噛みしめて、ギュッと目を瞑る


間違いなく、軽蔑された…… 嫌われた


色んな不安が押し寄せてくる

するとグッと腕を引っ張られ何故か陸斗の腕の中にいた