暗闇の先に…



しんと静まり返った部屋で固まってた体から力が抜ける



「彩夢さん怖かったか?だが、これは普通だぞ?日常茶飯事だ」



怖くなかった…と言えば嘘になる



でも…それでも、陸斗がこの世界にいるのなら



この世界で生きていくのなら



私も…一緒に…




「側にいたいです。一緒に生きていきたいです」




すると陸斗のお父さんは、それまでの外貌(がいぼう)が一変し柔らかな笑みを浮かべた



「本来なら両家顔合わせをし、結納をしなければならないが…そこは もう省かせてもらうが、いいかな?」



「はい。大丈夫です」



そう返事した時、隣に座っている陸斗は優しい眼差しで私を見つめていた




「では、3ヶ月後。陸斗と彩夢さんの婚約パーティ兼お披露目会をする。詳しい事は、後日連絡する。それまでに、ドレスを調達しとけよ」



「あぁ、分かった。じゃあ、また連絡してくれ」




部屋を出る時、陸斗のお父さんとお母さんに別れの挨拶をした