その迫力に一瞬 怯んだ田辺さんは、舌打ちをして陸斗のお父さんへと向き直った
「玖賀ぁ、俺ァ以前から娘を娶(めと)ってくれと言ってたよなぁ?なのに、何だ?こりゃあ。話しが違うじゃねぇか!」
「話しが違う…?田辺さん、そりゃあ何か勘違いされてるんじゃあないですか?俺は了解した覚えはねぇぞ。きっちりと断ったはずだが?何度来ても返事は変わらねぇ。結婚相手は息子が決めた女とさせる。以上だ」
淡々と話しているけど、どこか怒気を含んでいる
「こんな一般人より、同じ裏稼業の俺の娘なら色々と使えるし、度胸もある!「田辺さん、同盟組んでるからと天狗になるなよ?俺は気が長い方だと自分でも思ってるんだが、あまり しつこいと、お前さんの組ごと潰しかねねぇぞ?大人しく引いたが身の為だ」」
田辺さんは、それでも負けじと説得するけど陸斗のお父さんが被せるように話した
「…くっ」
「おい、永田。田辺さんがお帰りだ。送って差し上げろ」
「はい。おい、お前らお送りするぞ」
「「「はい!」」」
悔しそうに歯を食いしばる田辺さんと依然として私を睨みつけてる美華さん
半ば強制的に外へと連れて行かれる二人



