暗闇の先に…



「親父、お袋 認めてくれて ありがとう」




陸斗が私の背中に手を回し抱き寄せ、私は暫くの間 その胸で泣いた




「正式に婚約者として発表をしなければいけないが、その前に…」



陸斗のお父さんが今後の事を話し始めた
時、部屋の外が騒がしい事に気づいた



「何かしら…騒がしいわね」



数人の足音が近づいてきて大声で誰かを止めているようだ




「雪乃、こちらに来い。陸斗」



陸斗のお父さんは座ったまま目配せすると、陸斗は頷き私を背中に隠した




和んでいた空気が再びピリッとした空気に変わる