陸斗と一緒に両親の前に腰を下ろした
「初めまして、如月彩夢と申します。陸斗さんとお付き合いをさせてもらっています」
ピリピリした空気の中、深々と頭を下げた
「頭を上げなさい。話しは陸斗から聞いている」
低い声で言われて頭を上げると陸斗のお父さんと目が合った
「こちらこそ。急に呼んでしまってごめんなさいね」
柔らかな笑みを浮べる陸斗のお母さん
「如月彩夢さんだったね、ウチは一般家庭と違うのは既に知っていると思うが…ヤクザを生業としている以上、何処で命を狙われているかわからない。だから、この家の者に近づく者達は必ず徹底的に調べ上げてる」
「はい」
きっと私の家族の事、過去の事…私の口から言わずとも全て知っているんだろう
「息子達の恋愛には口出しするつもりはないんだが、結婚相手となると話しは別だ。だから君の事も調べさせてもらった」
「…はい」
私の過去の事……本当は知られたくなかった
拒まれたらどうしよう、反対されたらどうしよう
そんな事が頭の中を支配して思わず俯いた



