陸斗に手を引っ張られながら門をくぐると、隅から隅まで手入れされた日本庭園が広がっている
玄関前にいる数人のスーツを着た人達が私達を迎えてくれた
「「「坊、お帰りなさい」」」
「あぁ、ただいま」
中に入るとまるで旅館並みに広い部屋が何個もあった
そして長い廊下を歩いて行くと『華の間』と書いてある部屋に辿り着く
「坊、お待ちしておりました。彩夢さん、私は組長側近の永田と申します。以後お見知りおきを」
「あ、はい。初めまして。如月彩夢です、よろしくお願いします」
ペコっと一礼すると、陸斗が手を引っ張り
「入るぞ」そう言って襖を開ける
「やっと来たか」
部屋の上座に座っているのは、鋭い目つきでガッチリした体格の男性と陸斗によく似ていて、柔らかい雰囲気のあるとても綺麗な女性だった
