「結婚って…お前」
隣にいる輝真が私に視線を向け再び陸斗に戻した
「受ける気じゃねぇだろうな?」
「受るわけねぇだろ。ただ…」
はぁっと溜め息をつく陸斗
「ただ、何だよ?」
「親父とお袋が何回か断ってるんだが、引かねぇんだよ。自分達の利益の為って言うのが見え見えらしいんだけどな。結局、娘が俺と結婚すれば関東一の後ろ盾がつく。それに傘下に入らずとも、その勢力は手に入る。ま、そんな所だろ」
「じゃあ どうするつもりなんだよ」
二人の会話を聞きながら、料理を作り終えテーブルに運ぶ
残りの料理を輝真が運んでくれて皆でテーブルを囲んだ
「そこでだ…彩夢。今度、俺の両親に会ってくれるか?婚約者として会ってほしい」
黙々と食べていると急に話しをふられる
「ごほっ………へ??い…今、なんと?」
何かとんでもない事を言われたような……
「拒否権なしだからな」



