暗闇の先に…


マンションに帰ると珍しく輝真が夕食の準備をしていた


「あ、輝真。手を洗ったら手伝うよ」



「おぅ」


急いで手を洗ってキッチンへ向かう


陸斗は壁に凭れながら、キンキンに冷えたビールを喉に流し込んでいた



「陸、親父さん。何だって?」



「あぁ…卒業したら本腰入れろって言われた。まぁ、兄貴の補佐だろうけどな」



私は輝真の隣で黙々と料理を作っていた



「それと同盟の組の奴が、俺に結婚を申し込んできたらしい。兄貴がダメなら弟でって感じだろ」


え…?見合い?



思わず作る手を止め陸斗を見る