薄暗い部屋の中で陸斗は私の顔を覗き込む



アーモンド色の瞳に囚われたかと思うと、ふわりと抱きしめられた



「陸斗…」



「よかった…目が覚めて……」



首元に顔を埋めたまま耳元で囁かれドキッとする


体を起こした陸斗は、右肩に視線を移す



「ごめんな…間に合わなくて、本当にごめん」


「何で陸斗が謝るの?この怪我はあの人達がやった事…陸斗は何も謝る必要ないんだよ」



義姉が私に対してした事だから、結局は家族の問題に巻き込んでしまった私が陸斗に謝らなきゃいけない


「私こそ、巻き込んでしまってごめんなさい」


義姉は昔から私を毛嫌いしていたのは知っている


私も、そんな義姉も義父も好きにはなれなかった


義父が捕まって、もう関わり合う事はないと思ってたのに…



「義姉は……?」



「姉?」


その瞬間、陸斗は目を見開き黙り込んだ


「…陸斗?」


何か堪えてるように見えるのは気のせいだろうか