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「……はぁっ」


ボヤけた視界に移ったのは暗がりの中にぼんやりと光る蛍光灯



息を潜め周りを見渡すけど、義父や義姉はいない


耳に届くのはピッピッと鳴る機械音だけ


どうやら病院みたい


さっきのは夢だった事に気づくのに時間がかかった



「はぁ…」


一気に体の力が抜ける



そして左手に違和感を感じた


ハッとして手元を見ようと体を動かした瞬間、右肩に声にならない程の激痛が走った


「っ?!!はっ、はぁ…はぁ…」



顔を歪めて、ゆるゆると右肩に視線を動かすと包帯が見えた


あ……そうだ……確か菜摘と義姉に…
でも、それから…?


それから…どうなったんだっけ……?



「彩夢…?」



名前を呼ばれて考えるのをやめた