その合図で『蜘蛛』の残りのメンバーが動いたその時、突如 爆音をたてながら倉庫内にバイクが二台 猛スピードで乱入して来た
不意打ちを食らった『蜘蛛』の奴らと俺達は、その光景を見るしかなかった
銀色のバイクはスピードを落とさず向かって来ると、『蜘蛛』の奴らのギリギリを横切る
『蜘蛛』の奴らと彩夢との間に距離ができた一瞬の隙に、後から来た青色のバイクが目の前をスライディングし彩夢の体を攫っていく
颯太のバイクだ
銀色のバイクは『蜘蛛』の周りを蛇行しながら、颯太のバイクを外へ送り出すと入り口を塞ぐように停まる
慎二か…
「フッ…上手くいったな。こんな事だろうと思って待機させといて良かったぜ。このまま、彩夢はメンバーの車で病院に運ばれる。これで心置きなく殺れるってもんだろ?」
ニヤリと笑いながら、こちらを見た輝の目はギラついていた
「あぁ…、行くぞ」



