暗闇の先に…



パチパチパチ


「流石、No.1の『支配者』さん。たった20人程度でここまでやるとは…マジで凄ぇよ」



高みの見物をしていた中島が、ようやく前に出て来た


「そんなに、この女が大事か?」


中島は乱暴に彩夢の顎を掴み、グイッと上を向かせる



近くでよく見ると、あちこち傷だらけだ


「てめぇ、彩夢に何をした?」


ニヒルに笑う中島に低く唸るように言う



「俺は自分の女の願いを叶えてやっただけさ」



ドサッと乱雑に床に置かれた彩夢の体を、中島の傍らにいた女が足で踏みつける


「そうよ。でもッこんなんじゃ全然満たされない!!!」



そう叫ぶと彩夢の体に、容赦なく蹴りを入れた



「やめろ!!!もう十分だろ!!」



テツが叫びながら怒りに任せて飛び出す



「動かないで!!」



ピタリと止まったテツ



女は彩夢の頭に足を置き、俺達の動きを制する



「……くっ」



「あははは!流石の『支配者』も人質がいりゃ、手も足も出せねぇか。いい様だなぁ。今だ、殺れ!」