私は……自分が助かる事ばかり考えていた
当時の私は、残された人達の事まで考える余裕なんてなかったんだ
おばあちゃん…会った事はないけれど、私の行動が一人の人生をダメにしたんだ
グッと手を握りしめる
「ご…めん、なさい」
震える声で義姉を見上げた
「ごめんなさい?今更、何言ってんの?許さないから、この状況なの!分かる?私が受けた苦しみを、身を持って知りなさい」
パチンと指を鳴らすと男達がガラガラとドラム缶を運んできた
そしてマッチに火をつけ、その中に投げ込むとパチパチと音を立て小さかった火は見る見るうちに大きくなっていく
何をされようが、私は受け止めなければいけない……そう覚悟した



