「じゃぁ、一発目」そう言うと、カキーンと言う音と共に白くて硬いボールが飛んできた


「……ッ」


目を閉じる暇もなく、そのボールは私の顔スレスレを通り過ぎバンッと大きな音を立て壁に当るとそのまま床に転がっていく


「キャハハ、残ね〜ん!」とはしゃぐ菜摘


その隣では彼氏とイチャつきながら傍観している義姉




周りの男達は順番にバットを振り回していく



何回か私を目掛けて飛んでくるボールは、運がいいのか私を避けて後ろへと消えていった


「ったく、皆ヘタくそだなぁ…俺に貸せよ」


義姉の彼氏がバットを受け取ると私を見据える


「頭は外してやるから安心しな」


カキーンと音を立てた直後、そのボールは私の左腕に鈍い音を立て直撃した