『未成年』って事もあり、アパートを借りる事も出来ない私は、つくづく自分の無力さを感じていた
結局、迷った末 一番帰りたくない場所に帰る羽目になった
玄関の前で立ち尽くしていると「あら…如月さんの所の娘さん?」と近所の人から声を掛けられる
近所の人から聞いた話しを思い出しながら、ボロい平屋の前に座り込んで、これからの自分の身の振り方を考えていた
義父が刑務所に入った後、義姉は義父の実家、私達からすれば祖母に引き取られたと言う
義父方のおばあちゃんとは会った事もなければ存在すら知らなかった
義父が刑務所に入ったならば学費を払って貰えるはずもなく通う事すら難しくなるだろう…
それに義父が出所して来た所で 私の事は きっと他人として扱われる
「はぁ…」と小さくため息をつく
このまま…ここにいてもしょうがない
日が沈む前に駅へと向かった



