「私達の顔が似てたのも、運命だったのかな?」

本来ならば、従姉妹に当たるはずの私達。

それなのに、私達の顔は本当に双子のようにそっくりだった。

『そうね。
一ついっていい?』

「何?」

『私ね、そのこと知ったときからあなたのこと大嫌いなの。
同じ家で育ったのに、なぜこんなにも境遇が違うのだろうって。
血が繋がってないのが愛梨だったら良かったのに。って何回も思った。』

「皮肉ね――
私も大嫌い。
自分だけが、悲劇のヒロイン。みたいな顔してさ。
私も辛かったんだよ?
現実を受け止めるの。
それは、あなたのこと、本当に好きだったから・・・」

『私も。
本当に大好きだった。
でも、運命には抗えないもんね――』

「そうね。
それじゃあ、おやすみ。」

杏梨と別れた後、愛梨は愛斗の部屋へと向かった。

この時の私は――

過去を話しすぎて、更に頭がおかしくなっていたのかも。

コンコン…

『ふわぁい?』