キミと、光の彼方へ。

先に終わった4人がごみ拾いを始める横で、私と彼は線香花火の先端とにらめっこを続ける。

いつまで光を保てるか、それが勝負だ。

ジュクジュクと言いながら膨らんでいき、静かにパチパチと音を立て始め、数秒後に光を乱射する。

優しくて暖かい光。

線香花火の光は自然と嫌じゃない。

ずっと見ていたい、寄り添っていたいと思える淡い光が、私の心に小さな火を灯した。

少しだけ暖かい。

この暖かさにずっと包まれていたい。

そう思った、その瞬間......

ポトリと火は落ちていってしまった。

私はその痕を見つめた。

くっきりと残っていたはずの痕が次第に消えていく。

私はその痕の上に砂を被せ、見えなくした。

これで、終わり。

光は消えた。