教室を飛び出して左右を確認すると
ちょうど城坂さんが階段を駆け上る瞬間が見えて急いで追いかけた。


「ま、待って!」


私の声が聞こえたのか城坂さんは逃げるように走るスピードを上げた。


逃げなくてもいいのに・・・!


階段をどんどん駆け上り、
気づくと屋上の扉の前だった。


行き止まりに気づいた城坂さんは
観念したのか私の方へ振り向いた。


「な・・・なんで逃げるの?」


「なんで・・・追いかけてくるんですか?」


私たちは呼吸を整えながら言った。


「私・・・城坂さんと話したいことがあって!」


「私は無いです!真樹先輩と話なんてしたくないです!」


嫌われてる・・・