教室に着くと別のクラスの女子たちは
軽く手を振って去って行った。


同じクラスの女子も教室に入った途端
自分の友達の元へ小走りに駆けていった。


なんか、よそよそしいというか・・・


「おはよー!」


声を掛けてきたのは女子ではなく
俺の友人の篠本 誠だった。


「あ、・・・おはよう」


俺は言いながら誠の席に近づいた。


「相変わらず女子を引き連れてるなー?
・・・ブレーメンの音楽隊か?」


・・・ブレーメンの音楽隊?


「・・・お前まさか、
ハーメルンの笛吹きって言いたいのか?」


「あぁ!それそれ!」


誠はなんの動揺もせずヘラヘラ笑った。