梨恵だ・・・



「もしもし?梨恵?」


「彩、ごめんね・・・?
今日は忙しいんだよね?」


「それがさー!用事があるのは明日だったみたいでさー!
今は別に忙しく―――」


「・・・・・・」


ん?忙しいと思ってたのに
わざわざ電話してくるなんて・・・?


「梨恵?どうかした?」


「それが、その・・・うぅ・・・」


「もしもし!?梨恵!?
泣いてるの!?大丈夫!?」


「う・・・ん、大丈夫・・・」


全然大丈夫じゃなさそうだけど!?



「梨恵?今家!?行ってもいいかな!?」


「うん・・・ありがと」


「うん!じゃあ切るね?」


私は電話を切ると急いで支度をして家を出た。