「よろしくね?」


「あ、うん・・・よろしく!」


私のあいさつに快く応じてくれた彼は私の後ろの席に座った。


そっか、私の後ろ開いてたんだ・・・


そんなことを考えているうちに、授業が始まった。


・・・授業が終わると、
案の定彼の周りにはファンらしき女子が集まって来た。


逆に私は逃げるようにして彩の方へ向かった。


「人気者の前の席は大変だねー?」


「ホントだよ~・・・
自分の席に座ってるだけなのに狭くって・・・」


「でも、梨恵はあの山田君と話さないでいいの?」


「どうして?私はあんまりモデルに詳しくないし・・・」


「それは私もだけどさ~!だって下の名前がロミオだよ!?」


彩は少し怪しい表情で言った。