松田がいたという雰囲気はまだ車から消えていない。

松田の姿が見えなくなってから、そっと車を走らせる。

あぁ…私幸せだ…


松田!!好きだ!!…って、叫びたいけど…

叫べないな…


運転中なのに、ぼーっとしてしまっていた。

何度も何度も、自分のほっぺたを叩いてみたり、手の甲をつねってみたりした。

だけど…きっとこの幸せは一生忘れることはなく、私の心の中に残っていくのだろう。

そして、思いだすたびにこうやってぼーっとするんだ。

夢のような現実の世界。

こんなにも私の人生が光り輝いて明るくなるなんて。

松田は私にとって、明るく照らす優しいろうそくのような存在だった。

いつまでも…この気持ちを忘れないで生きていたい。