「涼花、一つになるよ。」

私は、小さく頷いた。

「ああ、涼花。」

一つになるとまるで境界線がないように、私達の身体はとろけ合った。

「カイ……カイ……」

「涼花、愛しているよ。」

そんな言葉は飛び交う。

少しだけ目を開けると、カイは気持ち良さそうに私の身体に、しがみついている。

「カイは、初めてなの?」

聞くと、カイは首を横に振った。

「……王族は18歳になると、夫と別れた女の人と、関係を持つんだ。僕もそうだった。ただ快楽に溺れて。でも今は、そんな自分が惨めに思う。」

「そんな……」

「いや、言わせてくれ。涼花。君を抱いて分かったんだ。愛し合うって事が、本当はどういう事なのか。」

カイの笑顔に、私は心が満たされた。

「ありがとう、涼花。僕と出会ってくれて、僕を愛してくれて。」