年下皇帝の甘い誘惑

「そんな!カイがそんな事するなんて!」

「どうして?男性が女性をエスコートするのは、当たり前でしょ。」

「でも……」

「ほら、いいから。」

カイは私を席に座らせると、手を叩いた。

するとドアが開いて、料理人達が入ってきた。

その中には、レーナもいた。

「レーナ!」

「素敵よ。涼花。」

レーナは、感激して泣いている。

思えば、私達がお互い愛し合っているって知っているのは、レーナだけなんだよね。

「では、ディナーを始めます。」

料理長のテームさんがそう言うと、前菜が運ばれた。

「皇帝陛下、飲み物は如何しますか?」

「ワインを。」

「かしこまりました。」

その瞬間、私は唾を吐きそうになった。

「陛下、ワインはまだ早いのでは……」