「ええ！それは、危なくないの？」

「どうなんだろう。そこは使用人の人が、上手くやってくれているんだと思うし。第一、皇帝陛下を襲う人なんて、この国にはいないよ。」

「そう。」

私は、ぽかーんとしてしまった。

そこまでフランクな国なんだ。

それはたぶん、カイの人柄なのね。

カイの笑顔を思い出す度に、ドキドキしている。


「涼花は、皇帝陛下の事好き？」

突然の言葉に、吹き出しそうになった。

「えっ？」

「どう思ってる？」

「どうって……いい人だと思うわよ。」

「それは、Love？」

私は一瞬、固まってしまった。

「ただの好きなら嬉しい。でも、愛しているなら、止めた方がいい。」

「どうして？」

「皇帝陛下、結婚する人がいるから。」