爽太…。 顔を見なくても、いや見てないから分かる。 「へー。二人ってそういう関係なんだ?別にイチャつくのは構わないけど、この子に用事があるんだ俺。ちょっと借りてっていい?」 平常を装っているけどこの声は怒りをすごく抑えている時の声。 「しゅっ柊斗。離して?」 「イヤダ。」 優しく話しかけても拒否する柊斗。 「話があるの。離せ。」 殺気をきかせると渋々離れた。 「じゃあ、お借りしますよ。氷牙の総長様。」 そう言い残して私の腕を引っ張っていく。