お姫さまと暴走男子たちI






爽太…。





顔を見なくても、いや見てないから分かる。



「へー。二人ってそういう関係なんだ?別にイチャつくのは構わないけど、この子に用事があるんだ俺。ちょっと借りてっていい?」



平常を装っているけどこの声は怒りをすごく抑えている時の声。



「しゅっ柊斗。離して?」


「イヤダ。」


優しく話しかけても拒否する柊斗。


「話があるの。離せ。」


殺気をきかせると渋々離れた。



「じゃあ、お借りしますよ。氷牙の総長様。」


そう言い残して私の腕を引っ張っていく。