だからこそ弥生が許せなかったんだ。
誇りを傷つけられたような気がした。
正直今の姫はあんま好きじゃないけど、別にいいんだ。
姫が誰であろうと守って、炎龍を受け継いでいきたいから。
ところが今日の転校生は、僕たちを知らなかった。
知らないならまだしも爽太がいくら話しかけても無視し続ける。
朔さんの従妹じゃなかったら女でも手をあげるところだったよ。
さらに気になったのはまるで炎龍を嫌っているような悲しんでいるような切なそうな目つき。
そのあとも窓から飛び降りたり、殺気を出したりと常人ではなさそうな転校生。
皐月も僕もみんな気になっているみたい。
君は何者なの?姫嶋さん。
