葉月side


僕たちは、双子。

一卵性でそっくりだが、僕が眼鏡をかけていることで見分けられている。


間違えられるのなんて日常茶飯事だし、勉強の出来具合もも運動神経も性格も考えていることもいつだって僕らは一緒。

見分けられる人なんて片手で数えられるくらいしかいない。

前に皐月の彼女だった人が眼鏡を外していた僕に間違えて抱きついてきたこともあった。



生まれた時から双子の兄か弟かですら決められていなかった。

あまりに似すぎていたが為に両親が区別なんて必要ないって言っていたと言う。



両親はいつも忙しく過ごしており、その2人の代わりに面倒を見てくれたのは祖母だった。









けれどその祖母も僕たちの中学の制服を見る前に死んでしまった。