パンダどもが去ったあと私は理事長に電話した。
「もしもーし、さーくちゃん」
「美桜どうした?」
朔ちゃんは私の従兄で結構歳は離れてる。
お母さんの実家で今お母さんが当主の姫嶋家の人。
若頭ではない。
若頭は私。
でも若頭というよりはお嬢ってよく呼ばれる。
一応お嬢だからあってるが礼儀としてあまり良くないのに…。
私が注意しないのがいけないんだろうけど。
お母さんのお兄さん、つまり私の伯父さんが組を継ぎたくなくて長女のお母さんが継いだ。
だから姫嶋家の人って言っても名ばかりで組とは関係ないんだ。
それでも朔ちゃんは炎龍の初代総長。
「ねえ朔ちゃん。私って今偽名の櫻井弥生使ってるじゃない?」
「うん、そうだね」
「変装はきちっとするからさ、新しい偽名で転校生にしてくれない?」